文化の秋!秋にまつわる日本の文化をもっと身近に感じてみよう!

 

11月3日は文化の日。

この時期、学校の文化祭や町の文化イベントなどが多く開催されます。

 

「食欲の秋」「スポーツの秋」など色々な秋がありますが、

今回は『文化の秋』をテーマに、日本の昔からの文化や風習を今までよりちょっとだけ身近に感じて頂けるような情報をお伝えしようと思います。

 

~ちなみに~

「文化の日」とは1946年11月3日に公布された『日本国憲法』が平和と文化を重視していることから、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨として定められました。

 

 

日本の文化①~秋の付くことわざ~

ことわざは、生活になじんだ日本文化。

 

秋ナスは嫁に食わすな

このことわざは聞いたことありますか?

「この時期とっても美味しくなる秋ナス。こんなに美味しいものを嫁なんかに食べさせるのはもったいない」

という意味。・・・で、使われることもありますが、

秋ナスは美味しいけれど体を冷やすので

と、お嫁さんの体を気遣って言われたことわざなんですって。

 涼しくなる季節には体を暖める調理法で美味しくいただきたいですね

簡単 秋ナスレシピ

<ナスグラタン>
①ソテーしたナスをグラタン皿へ並べる。
②市販のミートソースと交互に重ね、ピザ用チーズをたっぷりのせたらオーブントースターへ。

③こんがり焼けたら、はい出来上がり。

<ナスのパスタ風>

①ナスの皮をむき、スライサーなどで細長くカット。

②片栗粉をまぶして、透き通るまでサッと茹でる。

③ニンニク・鷹の爪・オリーブオイルでペペロンチーノ♪

その他、お好きなパスタソースで。

天高く馬肥ゆる秋

「秋は空気が澄んでいて空が高く感じられる。馬も肥える収穫の季節ですね。」

秋のすばらしさを表現する時候の挨拶として使われますが、

もともと中国では、北方の騎馬民族が収穫の秋になると大挙して略奪にやってきたので、「馬が肥ゆる秋には必ず攻めてくるぞ、今年もその季節がやってきた」と、警戒の言葉として言ったそうです。

 

「馬も肥える、私も肥える。気を付けよう!」個人的には食欲の秋を警戒する意味で使った方が良さそうですが・・・

青空の画像です

 

女心と秋の空

この言葉は聞いたことのある人も多いのでは?

秋の空模様が変わりやすのと同じように、女性の心も変わりやすい」という意味。

う~ん。確かに・・・と思われた人も?!

でも実は、男心と秋の空ということわざもあるんですよ。

意味は女心と同じで、

秋の空模様が変わりやすのと同じように、男性の心も変わりやすい

日本には昔からいい加減・・・じゃなく、臨機応変に物事をとらえる文化があったんですね。

 

秋の扇

「夏には重宝される扇も、秋には見向きもされなくなる」

男性に見捨てられた女性を例えた言葉です。

 

秋って、何だか物悲しい季節でもありますね。

 

日本の文化②~秋を詠んだ歌~

日本文化の代表とも言える和歌

秋の季語には、「もみじ」「月」「いわし雲」など色々ありますが、一年中姿を見せる「鹿」も秋の季語なんですよ。

これは鹿の恋の季節が『秋』だから。

牡鹿が牝鹿を求めて鳴く声はどことなく悲しげで、思わずキュンとします。

動物の鳴き声に気持ちを乗せたり、季節を感じたりするのも日本の文化と言えますよね。

 

 

ちはやぶる神代も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは

在原業平

「不思議な事が多かったという、神様の世にも聞いたことないよね。
こんなふうに竜田川の水面が紅葉で真っ赤になって、まるでくくり染めにしたように見えるなんて。」

 

目の前の光景がいかに素晴らしく、どれほど感動したかが、ありありと伝わってきますよね。

 

ちなみに『ちはやぶる』というのは「荒々しい」「猛々しい」という意味で、「神」にかかる枕詞です。

漫画や映画のタイトルで聞いたことありますよね。

水に浮かぶモミジの葉の画像です

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今来むと 言ひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな

素性法師

「あなたが今すぐに行くと言うから、言葉を信じて長月(9月)の長い夜を眠らずに待っていたのに、あなたではなく夜明けに昇る有明の月を待ってたみたいじゃない。」

 

待ちぼうけをくった女の人の気持ちになって詠んだ歌です。

 

月見れば千々にものこそかなしけれ  わが身ひとつの秋にはあらねど

大江千里

「月を見ているといろんなことが悲しく感じられます。私一人を悲しませるために秋が来るというのではないのにね。」

 

昔にもやっぱり、秋を切なく感じる文化があったんですね。

満月の画像です

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日本の文化③~秋の七草~

皆さん「春の七草」はよくご存じですよね。

1月7日に「七草がゆ」にして食べるのも日本の文化の1つ。邪気を祓い万病予防になるということで、スーパーでもよく売られています。

この七草、実は秋にもあるんです。

あっ、でも食べちゃダメですよ。

こちらは目で見て楽しむ文化ですから。

 

山上憶良が詠んだ連続した2首の歌が「秋の七草」の始まりです。

秋の野に、咲きたる花を、指(および)折り、かき数ふれば、七種(ななくさ)の花

「秋の野に咲いている花を、指折り数えてみると、七種類の花があります。」

萩の花、尾花(をばな)、葛花(くずはな)、なでしこの花、をみなへし、また藤袴(ふぢはかま)、朝顔の花

 

 

萩(はぎ)の花 

「おはぎ」と「ぼた餅」の違いって、ご存じですか?

春と秋のお彼岸によく食べますが、秋の萩の花の頃に食べるのが「おはぎ」で、春の牡丹(ぼたん)の花の頃に食べるのが「ぼた餅」なんですって。

じゃあ、夏や冬は・・・まあ、同じ食べ物なのでどちらでもいいですよね。

※由来には諸説あります

 

尾花(をばな)

これは「ススキ」のことです。馬のしっぽのように見えるでしょ。

お月見も古くから伝わる文化ですが、お団子と一緒にお供えするススキには豊作の象徴として稲穂の代わりに用いたり、

神様の依り代として、または魔よけとしての意味があります。

 

葛花(くずはな)

葛の太い根はデンプンが豊富。葛餅や葛切りの原料になります。

奈良県吉野の「吉野葛」は有名ですよね。

吉野の名産「胡麻豆腐」のあのもっちりとした食感も葛のおかげ♪

 

あれ?なんだか「文化の秋」が「食欲の秋」になってきました?!

 

なでしこの花

日本女性の凛とした美しさ、清楚さを表現した「大和撫子」の「撫子」は、この花のことです。

「枕草子」の中で、清少納言は撫子の美しさは草花の中で第1級品であるとしています。

オミナエシの画像です

をみなへし

「をみな」は女性という意味で、「へし」は圧するという意味です。

美女をも圧倒するほど優雅で美しい花として古代の人に親しまれた花なんですね。

でも、古代の美しい女性って本当はどんなお顔だったんでしょう?

女性の顔をあるがままには描かないというのも、昔の日本の文化だったと言えそうです。

 

朝顔の花

これは「朝に咲く花」という意味で、「桔梗の花」であるという説が有力です。

桔梗の花は咲く直前に紙風船のようにぷうっと膨れます。

やんちゃな子供はこれをポンと潰すのが楽しいんですが、ダメですよ。

良い子と良い大人は、咲くのを優しく見守りましょう。

植物にも命をみるのが日本文化です。

 

藤袴(ふぢはかま)

フジバカマの画像です

花の色が淡紫色(藤色)で、花弁の形が袴に似ていることからこの名前が付けられました。

名前の中に別の花の名前(藤)があるなんて面白いですね。

マダガスカル島には「ネズミキツネザル」という動物がいますが・・・話がそれちゃいました。

 

藤袴の花言葉は「あの日を思い出す」や「優しい思い出」。

なぜか切ない思い出が浮かんで来るのは、秋だから?

 

おまけ

秋って何となく物悲しくなったり、落ち込んだりってことありますよね。

これは季節性の「うつ」の影響があるかもしれないんです。

夏から秋になると日照時間が短くなります。

すると、気持ちを明るくしたり、やる気を出させるホルモン「セロトニン」の分泌が減ってしまいます。

また、急な温度の変化によって自律神経も乱れがちに。

このことで「うつ」のような症状がでることがあるんですって。

仕組みが分かれば対処の仕方も考えられますよね。

適度に日を浴びながら散歩やジョギングをするのもいいそうですよ。

 

昔の人も今と同じように秋の自然を楽しみ、恋をして、美味しい秋の恵みに舌鼓を打ってたんですね。

どうですか?昔からの日本文化がちょっぴり身近に感じられるようになりましたか?

 

古来より四季を生活に取り入れてきた日本人。

次回は、そんな私たちの住まいと季節についてのお話をしたいと思います。

 

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